京北という「豊かな自然」をエネルギーに。
この取組みのベースは、京都駅から主要地域まで車で1時間ほどの京都市右京区北部の京北地域においています。この地域は京都と福井県若狭地方を結ぶ「西の鯖街道」の一部であり、古くから交通の要所として、京の食と文化を支えてきました。
総面積は、大阪市とほぼ同じ218k㎡で、約93%が森林に占められ、桂川の源流域に位置していることから、豊富な緑と水に恵まれた地域です。
この自然豊かなフィールドで農産物を作付けし、その農産物を市街地へ販売するわけですが、単に都市部を支えるのではなく、互いに関係性をもって支えあうことで共生圏を形成します。
具体的には、市街地のホテルや企業(社食など)といった排出事業者と、地域から出る生ごみから、液体の有機肥料「京北めぐる液肥」を製造し、それを地域の農業事業者へ提供、できた農産物を排出事業者に還元するという循環モデルを構築しています。
都市圏では捨てる(燃やす)しかない生ごみを、バイオガスプラントにおいて有機エネルギーに変換することで、都市・里山間の分散型の地域循環共生圏を形成しています。
※環境省から受託した取り組み成果
京北産 みやこめぐる〇〇
私達と共に手掛ける農産物には、「京北産 みやこめぐる〇〇」と表示し、地域農産物のブランディング化を推進します。
※「米」「野菜」「果物」といったカテゴリー表示を行います
具体的には、以下の基準をクリアした農産物を生産します。
①京北地域内での生産
②京北めぐる液肥を活用した有機農業
③除草剤は使わず、害虫駆除にのみ必要最小限の農薬を使用
※準備中 仮)京北みやこめぐる農産物運営協議会
※「京都京北産 みやこめぐる米」のみ、商標登録申請中(商願2025-130913)
生ごみ排出事業者(ホテル・スーパーなど)

高品質な農作物を購入できるというマインドセットを。
本取組みに賛同した事業者は、生ごみの排出量に応じて、収穫された米・野菜などの農産物を購入し「循環を企図したフェア」等で食事提供しています。
今後とも、脱炭素社会を目指し、京北地域との連携を要望する事業者を募りながら、循環の輪を広げていきます。
また、目指すべき取組みの方向として、生ごみの排出によって事業者が循環を維持するための「購入義務」から、高品質な農産物が「購入できる権利」へマインドセットすることが最も重要であると考えています。
処理事業者(プラント)

事業者間の橋渡しと、今後の計画を牽引。
地域における液肥の活用PR、排出事業者と農業事業者間の調整、双方が納得できる農産物の循環量の策定販売など、本事業のハブ的な役割を担っています。
液肥利用関連については地域の食を支えるサンダイコー京北店と協業し、液肥ステーションを設置することで地域の方々が利用しやすい状況を目指します。
液肥について
詳しくは以下を御覧ください。
液肥利用事業者(田・畑・公共利用)

稲作を中心に、その他農産物を作付け。
2025年現在、4事業者が「京北めぐる液肥」だけでお米を生産し、作付面積は計4.7反、予定収穫量は約2tとなっています。
また、実験的に約1反の圃場でたまねぎ・ニンニク・ながなす・パプリカ・かぼちゃ・万願寺など多品種の野菜を生産し、地域環境の適応性を確認しました。
結果的には、有用性は認められるものの収量のバラツキが大きく、今後とも液肥の有用性実験を繰り返しながらさらなる事業者の拡大および、高品質で安定的な収量確保をめざしています。

























